海を眺めるコンクリートの女性像。


夕暮れまぢかな伊豆市土肥で、港を撮影しようと高台の祠を見つけて
登ったら、鳥居の先に発見した。


憂愁にみちた後ろ姿にも見えるし、悠然と海を眺めているようにもみえる。
真横からみると、躍動的なポーズだ。


漁業の安全祈願のため造立されたものだろうか?
航行の安全を願って船の舳先につけられた女神像のようだが、風雨に
さらされて白い塗料はまだらに剥げ、手足は先がもげている。
その姿も風情といえばそれまでだけれど…。

帰ってから地図でたしかめると、祠は屋形弁天と呼ばれる場所に位置して
いた。


そうか、彼女は、弁天様なのか!?
しかし、彼女に水を治める弁天としての役割を託しているのだとしたら、
ぞんざいに扱うのはいかがなものか。

ひとのかたちをしているだけに痛々しさを感じるが、維持や修復には
コストがかかる。
このまま朽ち続けて、じょじょに謎の物体と化していくのだろうか。